UNECE R118は、国連の欧州経済員会が定めた旅客輸送用自動車の防火性能等に関する規則です。マイクロバスかそれ以上の大きさ(運転席含め10席以上、最大重量5t以上)の自動車の内装品についての難燃性要求が定められており、EU諸国で販売される車両に使われる部品はこの要求に適合している必要があります。ケミトックスでは、UNECE R118で要求される各種試験の設備を取り揃えておりますので、欧州での販売を視野に入れ規格適合を目指す際にはどうぞお気軽にお問い合わせください。 | 溶融滴下性試験 |
・UNECE R118 Annex 6 水平燃焼試験
試験概要: | 356×100 (mm)の試験片を試験用チャンバー内に水平にセットし、試験片の端に15秒間接炎します。水平方向の燃焼距離および燃焼時間から燃焼速度を算出します。(FMVSS 302と類似の試験) |
対象部位: | 内装材、およびエンジン室内の断熱材のうち、水平に設置されるもの等 |
・UNECE R118 Annex 7 溶融滴下性試験
試験概要: | 客室の頭上にある材料が溶融した際の滴下物の危険性を評価します。70×70 (mm)の試験片を金網に乗せ、上方からヒーター(3W/cm2)で10分間加熱します。サンプル下方に設置した脱脂綿が着火するかどうかを観察します。 |
対象部位: | 室内天井、および屋根内部に設置される材料等 |
・UNECE R118 Annex 8 垂直燃焼速度試験
試験概要: | 垂直に設置される材料の難燃性を評価します。部品から切り出した560×170 (mm)を垂直に設置し、サンプルの下端に5秒または15秒接炎します。垂直方向に燃焼が進み、規定の位置に張られたマーカー糸が切れるまでの時間から燃焼速度を算出します。 |
対象部位: | 内装材、およびエンジン室内の断熱材のうち、垂直に設置されるもの等 |
・UNECE R118 Annex 9 燃料浸漬試験
試験概要: | エンジン室の断熱材が燃料・潤滑油をはじく性能を評価します。140×140×5 (mm)のサンプルの上に金属円筒を置き、円筒内部に規定量の軽油を注いで24時間経過後に重量を測定します。 |
対象部位: | エンジン室内の断熱材 |
・UNECE R118 Annex 10 ケーブルの燃焼試験
試験概要: | 自動車内で使用されるケーブルの難燃性を評価します。水平面に対し45度傾けてケーブルを設置し、上側の固定位置から500mmの位置でケーブルに対して垂直に接炎します。規定の時間接炎後、燃焼時間および燃焼位置から判定を行います。 |
対象部位: | 長さ100mmを超える電気ケーブル |
・ISO 5658-2 表面火炎伝播試験
試験概要: | Annex 7およびAnnex 8の代替として実施可能な試験です。155×800 (mm)の試験片を長辺が水平、短辺が垂直となるようにセットし、試験片表面に対して15度傾斜させた輻射パネルで加熱しながらパイロットバーナーで試験片端部に接炎します。試験片に着火すると炎は横方向へ伝播しますが、輻射パネルからの輻射熱が減少していくとやがて消火します。消火地点までの燃焼距離から、消火点における臨界熱流束(CFE)を算出します。 |
対象部位: | Annex 7およびAnnex 8の対象部材 |
お問い合わせ先 担当
林田 拓也
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TEL: 0551-42-5061