航空機用部材の燃焼試験
航空機の部材には、米国のFederal Aviation Administration(連邦航空局)が定めた規則であるFAR 25.853, 25.855及び25.856に基づき、用途に応じた燃焼試験が要求されます。この規則は北米以外の地域でもそのまま採り入れられているため、航空機業界でのビジネスにおいては、日本を含め世界中で避けて通れない要求事項です。また、Boeing社、Airbus社に代表される機体メーカーは、FARの規則に則り、各社独自の燃焼試験規格を定めています。
ケミトックスは、航空機内装材に要求されるすべての燃焼試験に対応できる体制を整えております。開発中の予備試験から、機体メーカーの正式認証を受けるための試験まで、ビジネスのあらゆる段階においてお客様をサポートいたします。
下記試験については、A2LAよりISO 17025の認定を受けております。
それ以外の試験についても、実績ある海外の試験所と連携して、全ての試験に対応しております。
また、FAAに認定され、試験プログラム策定能力を持つDesignated Engineering Representative(DER)とタイアップして、製品ごとの試験要求に関するコンサルティング業務も行っております。

対応可能な試験一覧
試験項目 | FAR Part25 Appendix F |
Boeing社規格 | Airbus社規格 |
---|---|---|---|
垂直燃焼試験 60秒接炎 |
Part Ⅰ(b)(4) | BSS 7230 F1 | AITM 2.0002A |
垂直燃焼試験 12秒接炎 |
Part Ⅰ(b)(4) | BSS 7230 F2 | AITM 2.0002B |
水平燃焼試験 | Part Ⅰ(b)(5) | BSS 7230 F3 / F4 | AITM 2.0003 |
45度燃焼試験 | Part Ⅰ(b)(6) | BSS 7230 F5 / F4 | AITM 2.0004 |
60度燃焼試験 | Part Ⅰ(b)(7) | BSS 7230 F6 | AITM 2.0005 AITM 2.0038 |
OSUヒートリリース試験 | Part Ⅳ | BBS 7322 | AITM 2.0006 |
煙密度測定 | Part Ⅴ | BSS 7238 | AITM 2.0007A AITM 2.0007B |
煙密度測定 (電線/ケーブル) |
AITM 2.0008 | ||
オイルバーナー試験 (座席) |
Part Ⅱ | BSS 7303 | AITM 2.0009 |
オイルバーナー試験 (カーゴライナー/側壁及び天井パネル) |
Part Ⅲ | BSS 7323 | AITM 2.0010 |
断熱材の火炎伝播試験 | Part Ⅵ | BSS 7365 | AITM 2.0053 |
断熱材の火炎貫通試験 | Part Ⅶ | BSS 7387 | AITM 2.0056 |
ガス毒性分析 | - | BSS7239 | AITM 3.005 |
NMMT(非金属材料試験所)として日本初となる
Nadcap認証を取得
ケミトックスは2016年5月、非金属材料の試験所として、日本で初めてNadcapの認証を取得いたしました。
Nadcapとは、機体メーカー主導の下、航空機の製造工程の品質を管理するために確立されたシステムで、航空機ビジネスにおいては、Nadcapの認証を取得することが非常に重要なファクターとなっております。機体製造工程において必要となる、高い品質試験サービスを提供いたします。ケミトックスの認証スコープは下記の通りです。今後も業務拡張を計画しております。
- 燃焼性 (Flammability):垂直燃焼性、水平燃焼性、45度燃焼性
その他の特性試験・コンサルティング
上記以外の試験につきましても、航空機業界での実績を多く持つ海外の試験所と連携して、機械特性試験、金属材料試験、表面処理試験等、どのような試験についても対応いたします。
また、必要な特性等に関するコンサルティングも行っております。
どうぞお気軽にご相談ください。
<お問い合わせはこちら>
担当:藤岡 博明
Tel: 03-3727-7111