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宇宙環境評価試験

宇宙環境評価試験

2020年6月30日に内閣府を本部とする「宇宙政策委員会」で10年間の長期整備計画 「宇宙基本計画」が閣議決定されました。本計画のキャッチフレーズは「自立した宇宙利用大国を目標とした計画」です。その中で、低軌道の小型衛星コンステレーション(複数の小型衛星によるネットワーク)や、さらに第6世代移動通信システム(6G)に向けて大手移動通信事業者が低軌道の成層圏で飛行するHAPS(High Altitude Platform Station; 成層圏通信基地局)の取り組みが始まっています。低軌道人工衛星と組み合わせた通信網として、開発、製造、運用まで一般民間企業が行うことが前提とされています。
低軌道の小型衛星コンステレーションは数百機から数万機の小型人工衛星で構成され、災害状況把握、インフラ管理、防衛なとの観察監視、また通信環境を構築する通信網としてこれまでよりタイムリーで大容量のデータが得られることから、多くの用途に利用することが期待されています。これら人工衛星やHAPSは多くの製品、部品、材料で構成されており、地上と大きく異なる宇宙環境では、それぞれの性能や安全を維持することがより重要となります。
宇宙環境評価試験

 

低温減圧複合試験

民間によるビジネスでは、限られたコストで使用する部品や材料を効率よく選定することが重要です。それらが適切なものか判断するためには対象となる宇宙環境を再現した評価試験が必要となります。ケミトックスでは長年の試験機関としての経験をもとに、宇宙産業に携わられる皆さまにご利用いただけるように宇宙環境評価を立上げました。第一弾としてHAPSや低軌道を飛行する人工衛星の中真空、冷暗黒環境を模擬した低温減圧複合試験装置を導入しました。HAPSや、低温減圧環境で使用される製品や材料の評価、今後の開発にお役立てください。
低温減圧複合試験装置
宇宙環境評価試験
ケミトックスの低温減圧複合試験装置の主な仕様
項目 仕様
下限温度 /圧力設定 -70℃ / 0.1kPa
温度範囲 -70℃ ~ 180℃
温度変化速度 上昇: 2.0℃/分、下降: 1.5℃/分
圧力範囲 0.1kPa ~ 大気圧
圧力変化速度 上昇: 0.1kPa ~ 大気圧まで5分以内
下降: 大気圧 ~ 1.1kPaまで15分以内
槽内寸法 W800 x H800 x D800 mm

参考規格と試験条件例

宇宙環境評価は国家事業として行われていたこともあり、評価試験など標準化がまだ整備されていません。現在確立されている参考規格と圧力、温度条件を参考までに示します。

参考規格 タイトル 試験条件概要
圧力(kPa) 温度(℃)
航空機関連規格
RTCA DO-160G, Sec. 4 航空機搭載機器に対する環境条件と試験手順 57.2~4.4 +85~-55
MIL-STD-810H Method 500.6 環境条件に関するエンジニアリング的な考慮とラボ試験
75.2 (8,000ft)
57.2 (15,000ft)
18.8 (40,000ft)
規定なし
航空輸送および客室環境を想定した試験規格
IEC60068-2-13 (JIS C60068-2-13) 環境試験方法(電気・電子)減圧試験方法 大気圧~1 室温
IEC60068-2-40 (JIS C 60068-2-40) 環境試験方法−電気・電子 – 低温・減圧複合試験方法 70~4 -25~-55
IEC60068-2-41 (JIS C 60068-2-41) 環境試験方法 – 電気・電子 – 高温・減圧複合試験方法 70~4 +40~+155
宇宙環境を想定した規格
開発中 ISO/TC20/SC14 (ISO Technical Committee 20/Sub Committee 14) 「宇宙システムおよび運用」で標準化作業を実施中 目安 成層圏10~1kPa(高度10,000~50,000m) 中間圏1~0.1kPa(高度50,000~80,000m)

海抜高度と気圧の概要(JIS C60068-2-13参照)

海抜高度

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担当: 望月 三也
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