建材や鉄道車両用材料の評価で用いられるコーンカロリーメーター 試験機によって測定した単位面積あたり発熱速度(kW/m2)のデータを元に、欧州規格EN 13823に規定される SBI試験(Single Burning Item:単一燃焼物)の結果をシミュレーションするサービスを行っております。
欧州建材規格EN 13501-1においてEuroclass と呼ばれる建材の分類があり、欧州域内ではこの分類に応じた試験要求への適合が要求されています。Euroclass取得に必要な試験項目の中でも、EN 13823 SBI試験は大きなハードルとなりやすい試験です。現在、日本国内にはSBI試験が実施できる試験機関がないため、長辺1.5mの大きな試験サンプルを欧州の試験所まで輸送する必要があります。また、SBI試験は一つの部屋を丸ごと使った大掛かりな試験装置が必要であるため、1回あたりの試験費用も非常に高額となります。そこで、SBI試験と同様に発熱速度の測定を行うものの、試験規模が小さなコーンカロリーメーター試験を利用してSBI試験の結果を推定することで、大きなサンプルの準備や輸送をすることなく、試験費用も比較的安価にEuroclass取得の候補となる材料のスクリーニングが可能となります。
SBI試験結果の推定方法はスウェーデンのSP Technical Research Institute of Swedenより発行された技術文書に基づいており、文書内では多くのパターンで実際のSBI試験結果との高い相関性が確認されております。
<試験方法概要>
ISO 5660-1に従い、コーンカロリーメーター試験 を実施します。測定結果として得られた単位面積あたり発熱速度のデータを用いて、同じ材料に対してSBI試験を行った場合の発熱速度の推移をシミュレートし、そこからEuroclassで合否の基準となるTHR(Total Heat Release:総発熱量)およびFIGRA (FIre Growth RAte index:火炎成長率指数)の推定値を算出します。
・試験片寸法：100 mm × 100 mm （最大厚さ50 mm）最低1枚
・放射熱流束： 50 kW/m2（コーンカロリーメーターの設定値）
Euroclass取得をお考えの方、シミュレーションにご関心がある方は、下記担当者までお問い合わせください。
お問い合わせ先
担当：林田 拓也
Mail: ta-hayashida@chemitox.co.jp
TEL: 0551-42-5061