パワーデバイス・振動・車載機器評価試験

AQG-324対応信頼性試験

 

ヨーロッパ規格AQG-324とは

AQG-324規格
AQG 324は、欧州のECPE(European Center for Power Electronics)という組織における、車載向けパワーモジュールの性能評価に関するワーキンググループによって策定された規格です。本規格は、LV 324という、ドイツ自動車メーカーとパワーエレクトロニクス業界の代表者が中心となって開発した規格が前身となります。ECPEは、欧州のパワーエレクトロニクス分野において、産業界主導で研究開発のネットワークを構築することを目的として2003年に設立された機関です。2020年1月現在、メンバーとして約100機関が登録しています。このメンバーの中には、BMW、Volkswagen、VOLVO等の欧州自動車メーカーや、欧州を中心に多数のパワーデバイス製造メーカーが登録しており、日系の主要デバイスメーカーもメンバーに入っています。また、航空機メーカーであるAirbus、鉄道車両メーカーであるALSTOMといった企業も名を連ねており、業界を横断してパワーエレクトロニクスの分野に関心が持たれていることがうかがえます。パワーエレクトロニクスに関するキープレーヤーを包含しているという意味で、世界的にも影響力の大きい組織と言えます。 AQG 324は2018年に発行され、総重量3.5t以下の自動車に搭載されるパワーエレクトロニクスコンバータユニット(PCU)の特性評価をするための試験方法を定めています。主な試験方法を以下に示します。

対応試験一覧表

試験名 No. 項目 ケミトックスでの対応
モジュール特性評価 QC-01 寄生インダクタンスLp
QC-02 熱抵抗Rth
QC-03 短絡特性
QC-04 絶縁特性
QC-05 機械特性
環境試験 QE-01 TST 温度サイクル
QE-02 CO 接触性
QE-03 V 振動
QE-04 MS 衝撃
寿命評価試験 QL-01 PC(sec) パワーサイクル(短時間)
QL-02 PC(min) パワーサイクル(長時間)
QL-03 HTS 高温放置
QL-04 LTS 低温放置
QL-05 HTRB 高温逆バイアス

AQG-324に基づく試験サービス

ケミトックスでは、AQG-324に基づく製品評価を承っております。最大負荷電流2400Aのパワーサイクル試験/過渡熱抵抗測定(T3Ster)機を2台保有しており、パワーサイクル試験に加え、過渡熱抵抗測定によるモジュールの故障現象を非破壊で検出します。 パワーサイクル試験/過渡熱抵抗測定(T3Ster) また、熱衝撃試験や振動・衝撃試験、逆バイアス試験といった環境試験にも対応しております。
ケミトックスでは、常にこの規格についての改訂動向について最新情報を追っており、特に熱衝撃試験(8.2 QE-01 Thermal shock test)は、2021年3月に改訂され、エレベータ式や空気入替え式では対応が難しくなり、急速温度変化チャンバーでの実施が必要となっております。
それに合わせて、急速温度変化チャンバーを導入致しました。規格要求の熱衝撃試験は問題なく対応可能となっておりますのでお気軽にご相談ください。

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