海洋/土壌/淡水/コンポストでの生分解に対応した試験設備を保有
気候変動によるとされる災害の深刻化を受け、持続可能な社会の構築への関心が今まで以上に高まりを見せております。また、投棄されたプラスチックごみがマイクロプラスチックとなり、海洋生態系に悪影響を及ぼすことが大きな問題となってきております。
プラスチックについては、その使用量を削減する様々な試みが行われている一方、環境負担軽減のため、梱包材料や食品容器、また農業資材を中心として生分解性プラスチック(Biodegradable plastic)やバイオベースプラスチック(Bio-based plastic)の使用が拡大しつつあります。
そうした動きを受け、ケミトックスでは、生分解性試験装置を導入し、受託試験サービスを展開しております。
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生分解度の測定原理
好気的環境で微生物が有機物を分解する際は、酸素(O2)が消費され、二酸化炭素(CO2)が発生します。
生分解度の測定には、CO2発生量に着目する手法と、O2消費量に着目するBOD法があります。
【CO2発生量測定法】
植種源と試験材料を入れた容器を一定温度下に置き、脱炭酸した新鮮な空気を絶えず送り込む。
容器内での生分解によって発生したCO2ガスの発生量を計測。試験材料が入った容器のCO2発生量から、ブランク試験容器のCO2発生量を差し引いた値を、試験材料から実際に生じたCO2量として記録する。この値を、あらかじめTOC(全有機炭素)分析又は計算によって算出しておいた試験材料の理論上のCO2発生量で割った値を生分解度(%)とする。
【O2消費量測定法(BOD法)】
植種源と試験材料を、CO2吸収材と共に密閉容器に入れ、一定温度下に置く。
容器内での生分解によって発生したCO2が吸収材に吸収されることで損失した体積分のO2を都度導入し、その累積量を試験中のO2消費量(BOD)として記録する。その値を、試験材料の理論的O2要求量で割った値を生分解度(%)とする。
主な適応規格
ケミトックスでは、生分解性材料の生分解度 (Biodegradability) の測定サービスを行っております。国際規格及び対応JIS規格に基づき、海水、土壌、コンポストなど様々な植種源中における材料の生分解性測定に対応しております。
また、海外における生分解性材料認証において要求される、崩壊度 (Disintegration) や生態毒性 (Ecotoxicity) についても、自社又は国内外の協力機関への委託で試験に対応しております。
適応規格一覧
生分解度の測定 | 規格番号 | 試験 |
CO2測定法 |
コンポスト/土壌生分解性試験 | |
ISO 14855-1 (JIS K 6953-1) | 制御されたコンポスト中での 好気的生分解性試験 |
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ISO 14855-2 (JIS K 6953-2) | ||
ASTM D5338 | ||
ISO 17556 (JIS K 6955) | 土壌中での好気的生分解性試験 | |
ASTM D5988 | ||
海洋生分解性試験 | ||
ASTM D6691 / ISO 23977-1 | 天然海水中の好気的生分解性試験 | |
ISO 19679 | 天然海水/堆積物界面における 好気的生分解性試験 |
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ISO 22404 | 海洋堆積物における 好気的生分解性試験 |
生分解度の測定 | 規格番号 | 試験 |
BOD法 | コンポスト/土壌生分解性試験 | |
ISO 17556 (JIS K 6955) | 土壌中での好気的生分解性試験 | |
ISO 14851 (JIS K 6950) | 淡水での好気的生分解性試験 | |
海洋生分解性試験 | ||
ISO 23977-2 | 天然海水中の好気的生分解性試験 | |
ISO 18830 | 天然海水/堆積物界面における 好気的生分解性試験 |
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活性汚泥生分解性試験 | ||
OECD 301 C OECD 301 F |
活性化汚泥における 好気的生分解性試験 |
上記以外の規格についても対応可能ですので、お気軽にご相談ください。
【お問い合わせ先】
担当:藤岡 博明
TEL: 03-3727-7111