パワーデバイス・振動・車載機器評価試験

DIN 75220車載部品・材料の耐候性評価

複数装置を保有するドイツ試験所と提携し、迅速に試験対応いたします

DIN 75220は、ドイツで1992年に発行された規格で、太陽光による車載部品及び材料の劣化を評価することを目的としており、欧州の自動車メーカーを中心に、耐候性を評価する規格として広く用いられております。プラスチックや塗料などの材料のほか、複雑なアセンブリや車両全体で試験されることもあります。

光源としてはキセノンアークランプ又はメタルハライドランプを使うのが一般的で、適切なフィルタを用いて規定のスペクトル放射分布に適合する必要があります。

この規格の特徴は、自動車の室内と室外それぞれにおける実際の想定曝露環境に基づいて試験条件を細かく定めている点にあります。具体的には下記の条件が規定されております。

 

車載部品・材料の車両内での取付位置に関する区分

区分 内容
Outdoor 外装部品・材料 (太陽光と外気環境に直接曝露される)
Indoor (Zone 1) 内装部品・材料で、窓材によって太陽光の照射強度は外装より下がるが、高温に曝露されるもの (ダッシュボードやリアシェルフ等)
Indoor (Zone 2) 内装部品・材料で、Zone 1よりも低い温度に曝露されるもの (ドアライニングやカーペット等)

 

曝露条件に関する区分

区分 内容
日中乾燥気候 高温乾燥の日中アリゾナ気候を模擬
夜間乾燥気候 夜間に低温となったアリゾナ気候を模擬
日中湿潤気候 高温湿潤の日中フロリダ気候を模擬
夜間厳寒気候 夜間のアルプス気候を模擬

試験期間としては、15日間の日中/夜間乾燥気候サイクルと、10日間の日中湿潤/夜間厳寒気候サイクルから成る、計25日間のサイクル試験が基本となります。また、同一気候条件で240時間照射を継続する長期試験も規格で規定されております。

これらの条件から実施する内容を決定し、下記のような識別記号がレポートに記載されます。

  例1:室外条件 (Outdoor) における、サイクル試験 (Z) を実施 → Z-OUT
  例2:室内条件 (Indoor)、Zone 2、日中湿潤気候 (F) で長期試験 (D) を実施 → D-IN2-F

ケミトックスのサービスの特徴

複数の試験機を保有する、ドイツDAkkS認定試験所と提携
ケミトックスは、本規格が策定された国であるドイツの試験所と提携し、試験サービスを提供しております。当該試験所は、DIN 75220に対応できるメタルハライドランプ式照射試験機を5台保有し、またこの試験についてドイツの認定機関DAkkSよりISO 17025認定を取得しております。信頼性の高い試験を、迅速に遂行することが可能です。

メーカー独自規格の条件や、曝露前後の測定にも対応
ケミトックスが提携するドイツの試験所は、自動車メーカーや部品メーカーが定める独自規格(例:BOSCH 8600 HE0 052)の条件での試験実績も豊富です。また、曝露の前後で要求される機械特性や光学特性の試験にも対応実績がございます。

試験実施が必要な折は、ぜひお気軽にご相談ください。


お問い合わせ先
担当:藤岡 博明
TEL: 03-3727-7111

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