パワーデバイス・振動・車載機器評価試験

AEC-Q101対応信頼性試験

米国規格AEC-Q101とは

AECは、Automotive Electronics Councilの略称であり、大手自動車メーカーと米国の大手電子部品メーカーが設立した、車載用電子部品信頼性の規格化のための民間団体です。その中でもAEC-Q101は車載用電子部品に特化した規格で、事実上の世界標準規格であり、米国はもちろん、欧米でも車載向けの電子部品規格として広く採用され、日本国内でもパワーデバイスを始めとする多くの電子部品メーカーが採用しています。AEC-Q101 “Failure Mechanism Based Stress Test Qualification For Discrete Semiconductors In Automotive Applications” は、トランジスタやダイオードなどのディスクリート半導体向けの各種信頼性試験について定められた規格です。昨今の電気自動車やハイブリッド自動車の普及、自動運転システムの開発に伴い、自動車用部品は、特に厳しい品質基準が要求されております。
この規格で要求する試験項目のうち、ケミトックスで対応可能な試験を以下に示します。


AEC-Q101対応試験一覧表

項目 試験名(記号)
テストグループA
環境ストレス加速試験
高加速寿命試験(HAST)
高温高湿逆バイアス試験(H3TRB)
HAST(電圧印加なし)(UHAST)
オートクレーブ試験(AC)
温度サイクル試験(TC)
温度サイクル試験後の高温試験(TCHT)
温度サイクル試験後の剥離検査(TCDT)
テストグループB
加速寿命シミュレーション試験
高温逆バイアス試験(HTRB)
高温ゲートバイアス試験(HTGB)
テストグループC
パッケージアセンブリの完全性試験
はんだ耐熱性試験(RSH)
熱抵抗測定(TR)
はんだ濡れ性試験(SD)

注:テストグループは、どの工程のどの部品に行うテストかが規定されています。詳細はエンジニアにご相談ください。


AEC-Q101に基づく試験サービス

ケミトックスでは、AEC-Q101に基づく信頼性評価を承っております。

弊社では、最大3,000 Vまで出力可能なバイアステスタを保有しております。特に1,000 V対応のバイアステスタは、160ch保有しており、国内でもトップクラスの試験能力を有しております。微小電流値の連続測定機能により、抵抗値の経時変化を記録することで、高温高湿逆バイアス試験や高温逆バイアス試験、高温ゲートバイアス試験の対応が可能となっております。

また、高加速寿命試験(HAST)装置も所有し、本規格の高加速寿命試験で規定されている、130℃/85%RH/96時間または110℃/85%RH/264時間、オートクレーブ試験で規定されている、121℃/100%RH/96時間に対応することができます。また、先に記述したバイアステスタも併用することにより、電圧印加も可能で、最大80chを一度に試験することが可能です。

上記以外にも弊社では数多くの試験を承っております。試験のご相談等ありましたら、お気軽にご連絡ください。

お問い合わせ先
担当:須藤 正喜
TEL:03-3727-7111 FAX:03-3728-1710

エレクトロニクス実装技術に原稿が掲載されました。
2020年1月号「パワーデバイスの信頼性評価の概要 ~パワーサイクル試験の技術解説~」
2020年4月号「パワーデバイスの信頼性評価の概要2 ~パワーデバイス材料の性能評価~」
2020年7月号「パワーデバイスの信頼性評価の概要3 ~封止材のパワーサイクル耐性の評価~」
2020年9月号「パワーデバイスの信頼性評価の概要4 ~パワーサイクル試験、エレベータ式熱衝撃試験、高温高湿バイアス試験~」
2020年11月号「パワーデバイスの信頼性評価の概要5 ~封止材のパワーサイクル耐性~」
2021年1月号「パワーデバイスの熱抵抗測定法~JPCA熱抵抗測定法とJEDEC過渡熱抵抗測定法の比較~」
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