電気的特性試験
感電、地絡事故のリスクを抑えるため、太陽電池モジュールに使用される高分子材料には絶縁性が求められます。各材料について、耐トラッキング性(CTI)試験により材料グループを決定します。そのグループにより、許容される絶縁距離が決定されます。600Vを超える耐トラッキング性能は、傾斜面トラッキング試験で評価されます。薄層材料では、絶縁抵抗、耐電圧試験が要求されます。
難燃性、発火性試験
何かしらの事故や不具合により、太陽電池モジュールが発熱、発火したケースを考慮し、太陽電池モジュールの表面に露出した高分子材料には、着火性試験が要求されます。また、薄層ではない表面高分子材料には水平燃焼性(V)試験、活電部を支持する高分子材料には水平燃焼性(HB)試験が要求されます。
耐候性
太陽電池モジュールは直射日光に長期間さらされるため高分子材料の耐候性が要求されています。規格要求では紫外線照射(UV照射)を行った後に、燃焼性または物理的特性試験を行い、燃焼性は初期のクラスを維持すること、また物理的特性は初期の平均物理的特性値に対して70%未満にならないことが要求されています。
太陽電池材料の主な対象規格
試験名 | 参照規格 |
---|---|
燃焼性試験 | UL94 |
耐トラッキング性試験 | UL746A、IEC60112 |
HWI試験 | UL746A |
耐熱性試験 | UL746B、IEC60216-5 |
耐紫外線照射試験 | UL746C、ASTM G155、ISO4892-2, IEC61730-1, IEC62788-7-2 |
部分放電試験 | IEC61730-2、IEC60664-1 |
火炎伝播試験 | IEC61730-1、UL94、ASTM E162 |
大電流アーク発火試験 | UL746A、IEC61730-1 |
傾斜面トラッキング試験 | UL746A、IEC61730-1、ASTM D2303 |
EVAの架橋率測定 | - |
お問い合わせ先
担当:望月 三也
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