太陽電池・太陽光発電評価試験

モジュール評価 | PV建築物一体型太陽光発電(BIPV)の評価

・PV建築物一体型太陽光発電(BIPV)の評価

日本政府は、2030年までに「新築建築物のZEBの実現」の目標を設定しています。ZEBとは「Zero Energy Building( ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)」の略で、エネルギー消費量の軽減と共に創エネ(自家発電)によってエネルギーの収支をゼロにする建物のことです。つまり建物内で使用する電気を自給自足で完結させることを目標とした、温暖化対策として注目される政策です。

出典: 環境省「ZEB PORTAL – ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ゼブ)ポータル」
窓一体型BIPV

創エネ評価(BIPVの信頼性、安全性評価)

建物における創エネの手段の代表がBIPV「 Building Integrated Photovoltaics(建築物一体型太陽光発電)」で、屋根,窓,壁 ,ひさしなど建築材料に太陽光発電モジュールを組み込んだまれた建築材料兼太陽電池です。今後2030年に向けたZEB実現の目標達成のためにBIPVの加速的な普及が見込まれています。 BIPVは建築材料としての機能を果たすため、様々な形状、重量、意匠性が要求されます。ケミトックスでは、このような異種多様なBIPVについても、太陽電池の規格で要求される評価を実施しております。

評価用模擬太陽光
大型恒温恒湿槽
大型塩水噴霧試験装置

エネルギー消費量削減評価(BIPV断熱特性評価)

一方、ZEB実現のためのもう一つの要素であるエネルギー消費量の削減では、建築材料としての断熱性能が問われます。BIPVは発電すると温度が上昇するためエネルギーを創り出すと同時に夏の日照時には冷房設備のエネルギー消費量が増し、建物のエネルギー消費量削減としてはマイナスの要素となります。また、内部に組み込まれた太陽光発電セルの影により冬では日射による熱が遮蔽されることにより、暖房設備のエネルギー消費量の増加するため、エネルギー消費量削減としてはマイナス要素になります。断熱性能の評価は熱貫流率や日射熱取得率(SHGC)の測定で評価され、重要なファクターとなります。BIPVの場合にはBIPVを発電させた状態で評価する必要があるため、発電システムを備えた評価設備が必要となります。

出典: 経済産業省「窓の性能表示制度に関する取りまとめ(概要)」

ケミトックスの取り組み

ZEBの達成度合いを評価するためには、これらの発電性能と合わせて断熱性能を算出し、トータルでエネルギーの収支を確認する必要があります。ケミトックスでは、 BIPVについても太陽光発電モジュール同様にIEC61215やIEC61730に基づく性能、安全性試験を実施しています。また、熱貫流率や日射熱取得率(SHGC)など断熱特性評価についても取り組んでおります。ZEB実現の開発の評価にぜひご利用ください。


お問い合わせ先 担当:望月 三也 TEL:0551-42-5061

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