マイグレーション試験は、高温高湿環境下で連続的な電圧印加を行い、絶縁材料の劣化やそれに伴うイオンマイグレーション現象の発生を確認することで、絶縁信頼性の評価を行います。耐CAF性試験は、基板内のガラス繊維などに沿って発生するCAF(Conductive Anodic Filaments)と 呼ばれる現象の発生確認を行います。特に多層基板のスルーホール間でみられる現象で、基板の多層化、複雑化、配線の高密度化などに伴い、近年では耐CAF性試験の要求も増えています。
マイグレーション(左)、CAF(右)発生イメージ
ケミトックスでは、最大3,000 Vまで印加可能なマイグレーションテスタを保有しております。本装置は微小電流を常時測定できるため、絶縁劣化の挙動を詳細にモニタリングすることが可能です。さらに、合計700以上の測定ch数を有しており、国内でもトップクラスの試験能力を誇ります。試験目的に応じて幅広い電圧条件を設定でき、同時に多数のサンプルを効率的に評価することができるため、ニーズに応じた最適な評価をご提供いたします。
ケミトックス保有マイグレーションテスタch数
電圧範囲 保有ch数 |
100 Vまで | 250 Vまで | 1,000 Vまで | 3,000 Vまで |
64 | 512 | 160 | 8 |
JIS、JPCA、IPCをはじめとする各種規格試験に対応しているほか、試験基板作製のご相談も承っています。
〇仕様
・試験環境:-40~260℃/20~98%RH
・最大印加電圧:DC3,000 V
〇規格例
項目 | 規格番号 | 規格名 |
マイグレーション試験 | JPCA-ET-01~07 | プリント配線板環境試験方法 |
JIS Z3197 | はんだ付用フラックス試験方法 | |
IPC-TM-650 2.6.14.1 | Electrochemical Migration Resistance Test | |
耐CAF性試験 | IPC-TM-650 2.6.25 | Conductive Anodic Filament (CAF) Resistance Test: X-Y Axis |
お問い合わせ先
担当:須藤 正喜
TEL:03-3727-7111