環境試験

環境試験

各種製品の環境試験:JIS C60068、IEC60068、MIL-STD-810

環境試験とは、製品が使用される環境から受ける機械的ストレス、熱的ストレス、屋外環境ストレスなどを再現して、これらのストレスに対して製品が耐性を持っているかどうか確認する試験です。 製品が設計仕様を満足しているかどうかを確認する試験として大変重要な試験です。
複合環境振動試験機 恒温恒湿槽 熱衝撃試験機

代表的な試験規格

規格番号 規格名称 対象
JIS C60068シリーズ 環境試験方法-電気・電子 電気、電子製品
IEC 60068シリーズ Environmental testing 電気、電子製品
MIL-STD-810H Environmental Engineering Considerations and Laboratory Tests 軍用機器、電気、電子機器
RTCA DO-160 Environmental Conditions and Test Procedures for Airborne Equipment 航空機向け機器
JIS E5006 鉄道車両-電子機器 鉄道車両向け電子機器
IEC 60571/EN 50155 Railway applications – Electronic equipment used on rolling stock 鉄道車両向け電子機器
想定される環境に応じて以下のような試験を実施します。

代表的な試験および内容

想定される環境 試験 内容
機械的ストレス 振動・衝撃試験 輸送時や、稼働中に晒される振動や衝撃の影響を確認する試験です。
低温あるいは高温の環境で使用される製品の場合、恒温恒湿槽と組み合わせた複合環境試験と呼ばれる試験を実施する場合もあります。
JIS E4031:鉄道車両用品に適用される振動試験では伝達関数試験の結果を報告することが規定されています。
熱的ストレス 温湿度サイクル試験 製品が使用される環境は、温湿度が一定しているとは限りません。繰り返し晒される温湿度変化の影響を確認する試験です。
熱衝撃試験 熱衝撃とは、急激な温度変化に晒された際に、製品内部に熱ひずみが発生し、接合部にクラックなどが生じるような衝撃的な熱応力が発生する現象です。温湿度サイクル試験よりも短時間に温度を変化させて、熱衝撃の影響を確認する試験です。
屋外環境ストレス 塩水噴霧試験
塩水複合サイクル試験
腐食試験
海岸地域などで製品を使用する場合は、塩分により腐食が引き起こされるため、塩分による耐腐食性を確認することが重要です。塩水を噴霧し、乾燥・湿潤などの条件を組み合わせて耐腐食性を評価します。
耐候性試験 屋外で使用される製品の筐体は、太陽光による紫外線暴露や温度上昇、降雨などによる湿度の影響により劣化します。塗膜や高分子樹脂などに水の噴射を行いながらUV照射を行い屋外環境で使用する場合の耐性を確認する試験です。
IP(防水、防塵)試験 屋外で使用される製品は風雨に晒されることにより、内部に埃などの固形物や水が浸入する可能性があります。侵入する固形物の大きさや水の度合いで判定し、保護等級として表されます。
その他 減圧試験 航空輸送時や標高の高い地域で製品を使用する場合、海抜が低い地域と比較して減圧環境となります。 このような減圧環境における輸送時の梱包状態の確認や、高地での製品の稼働に対する影響を確認する試験です。低軌道衛星やHAPSなどで用いられる製品の評価にも用いられています。
お問い合わせ先
担当:堀水 真
TEL:0551-42-5061
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