リチウムイオン電池 放電タイプについて

■ JIS C8715-1、IEC62620の放電タイプについて

〇上記規格では単電池を下記の様に呼ぶように指定があります。
・A1A2A3N2/N3/N4/A4/TLTH/NC 

略号はそれぞれ規格では電池の負極材料、正極材料、形状、放電タイプ、温度等級、充放電サイクル耐性および寸法と規定されています。直流内部抵抗試験など各試験条件で度々出てきますA4放電タイプは下記の4つに分かれていまして、限定ではないがそれぞれ製造業者が定める下記の放電電流値(@25℃)で使用されています。

S:極低率長時間放電タイプ(0.125 It Aまで)
E:低率長時間放電タイプ(0.5 It Aまで)
M:中率中時間放電タイプ(3.5 It Aまで)
H:高率短時間放電タイプ(3.5 It A以上)

その他の略号については下記表の通りです

A1 負極材料 I:炭素 T:チタン X:その他
A2 正極材料 C:コバルト F:鉄 Fp:リン酸鉄 N:ニッケル
M:マンガン Mp:リン酸マンガン
V:バナジウム X:その他
A3 単電池形状 R:円筒形 P:角型
A4 放電タイプ S:極低率長時間放電タイプ
E:低率長時間放電タイプ
M:中率中時間放電タイプ
H:高率短時間放電タイプ
TL 低温温度等級 低温放電試験にて分類
TH 高温温度等級 スタンバイ状態保持耐久性試験で分類
試験温度の一の位を切り下げて10 ℃間隔で分類する。例えば,試験が57 ℃で行われた場合,高温温度等級は50 ℃とし,プラス記号“+”又はマイナス記号“-”を含む温度表記とする(例えば、+40 ℃ → +40,+50 ℃ → +50)。スタンバイ用途でない場合,“NA”と表す。
NC 充放電サイクル性能 充放電サイクル500回後の定格容量に対する割合
N2 最大直径 ミリメートル単位に繰り上げた整数
N3 最大幅 ミリメートル単位に繰り上げた整数
N4 最大総高 ミリメートル単位の整数

各試験では放電タイプに応じた試験電流の指定がありますので、試験をご依頼の際には事前にご確認をよろしくお願いいたします。

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担当:坂本 清彦 k-sakamoto@chemitox.co.jp
TEL:0551-42-5061 FAX:0551-20-6335

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