海水・コンポスト・土壌の生分解性試験の受託を行っております
気候変動によるとされる災害の深刻化を受け、持続可能な社会の構築への関心が今まで以上に高まりを見せております。また、投棄されたプラスチックごみがマイクロプラスチックとなり、海洋生態系への悪影響を及ぼすことが大きな問題となってきております。
プラスチックについては、その使用量を削減する様々な試みが行われている一方、環境負荷低減のため、包装材料や食品容器、また農業資材などを中心として生分解性プラスチック(Biodegradable plastic)やバイオベースプラスチック(Bio-based plastic)の使用が拡大しつつあります。
プラスチックについては、その使用量を削減する様々な試みが行われている一方、環境負荷低減のため、包装材料や食品容器、また農業資材などを中心として生分解性プラスチック(Biodegradable plastic)やバイオベースプラスチック(Bio-based plastic)の使用が拡大しつつあります。
そうした動きを受け、ケミトックスでは生分解性試験装置を導入し、受託試験サービスを展開しております。
対応規格一覧
規格番号 | 試験 |
ISO 14855-1 (JIS K 6953-1) | 制御されたコンポスト中での好気的生分解性試験 |
ISO 14855-2 (JIS K 6953-2) | |
ISO 17556 (JIS K 6955) | 土壌中での好気的生分解性試験 |
ASTM D6691 / ISO 23977-1 | 海水中の好気的生分解性試験 |
ISO 19679 | 海水/堆積物界面における好気的生分解性試験 |
- ケミトックスの生分解性試験サービスについてはこちら
世界中の認証取得に対応
材料の生分解性については、世界中で地域ごとに様々な認証システムが確立しております。
ケミトックスでは、それらの全てについて認証取得サポートサービスを行っております。ご依頼内容に基づいて、適切な認証機関の選定、試験プランの策定、試験の実施から最終的な認証取得まで、ワンストップで対応いたします。また、事前のコンサルティングや、予備試験についてもご相談可能です。海外認証が必要になった折には、お気軽にご相談ください。
ケミトックスでは、それらの全てについて認証取得サポートサービスを行っております。ご依頼内容に基づいて、適切な認証機関の選定、試験プランの策定、試験の実施から最終的な認証取得まで、ワンストップで対応いたします。また、事前のコンサルティングや、予備試験についてもご相談可能です。海外認証が必要になった折には、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ先 |
生分解性認証システムの種類
生分解性材料の分解度や分解速度は、その材料が置かれた環境(コンポスト、土壌、海水…)に大きく依存します。その事実を踏まえ、認証機関は分解環境に応じて細分化した認証スキームを運用しております。以下に、地域ごとの認証システムをまとめております。
欧州の生分解性材料認証
欧州では、
・TÜV AUSTRIAのOK compost / OK bio-degradable認証、及び
・DIN CERTCOのDIN-Geprüft認証
が信頼性のある認証として域内で認知されております。また、2021年より、英国でREAL(Renewable Energy Assurance Ltd.)が管理統括する
・Compostable Materials Certification Scheme(CMCS)
が開始されました。これはDIN CERTCOが認証評価業務を代行するかたちで運用されております。
他、イタリアのCIC(Consorzio Italiano Compostatori)が運用している独自認証システムも存在します。
欧州では、
・TÜV AUSTRIAのOK compost / OK bio-degradable認証、及び
・DIN CERTCOのDIN-Geprüft認証
が信頼性のある認証として域内で認知されております。また、2021年より、英国でREAL(Renewable Energy Assurance Ltd.)が管理統括する
・Compostable Materials Certification Scheme(CMCS)
が開始されました。これはDIN CERTCOが認証評価業務を代行するかたちで運用されております。
他、イタリアのCIC(Consorzio Italiano Compostatori)が運用している独自認証システムも存在します。
認証機関 | TÜV AUSTRIA (ベルギー) |
DIN CERTCO (ドイツ) |
REAL (英国) |
コンポスタブル:産業用 Industrial Compostable |
※ | ※ | |
コンポスタブル:家庭用 Home Compostable |
|||
生分解 (土壌) Biodegradable (Soil) |
– | ||
生分解 (淡水 / 海水) Biodegradable (Water/Marine) |
– | – |
※:Seedling logoは、European Bioplasticsが管理統括する、産業用コンポスタブル材料の認証マーク。
北米の生分解性材料認証
BPI(Biodegradable Products Institute)という非営利団体が、産業用コンポスタブル製品の認証スキームを運用しております。実際の認証評価はDIN CERTCOが代行しています。
BPI(Biodegradable Products Institute)という非営利団体が、産業用コンポスタブル製品の認証スキームを運用しております。実際の認証評価はDIN CERTCOが代行しています。
認証機関 | BPI (北米) |
コンポスタブル:産業用 Industrial Compostable |
豪州の生分解性材料認証
ABA(Australian Bioplastics Association)という業界団体が、産業用及び家庭用コンポスタブル製品の認証スキームを運用しております。実際の認証評価はDIN CERTCOが代行しています。
ABA(Australian Bioplastics Association)という業界団体が、産業用及び家庭用コンポスタブル製品の認証スキームを運用しております。実際の認証評価はDIN CERTCOが代行しています。
認証機関 | ABA (豪州) |
コンポスタブル:産業用 Industrial Compostable |
|
コンポスタブル:家庭用 Industrial Compostable |
他に、中国において「生分解性プラスチック製品の分類および表示規範ガイドライン(可降解塑料制品的分类与标识规范指南)」が2020年に発行され、規格に適合した材料に対するラベリングの運用が始まっております。
日本では、日本バイオプラスチック協会(JBPA)が、生分解性プラ認証の識別表示制度を運用しております。
日本では、日本バイオプラスチック協会(JBPA)が、生分解性プラ認証の識別表示制度を運用しております。
生分解性評価方法
評価においては、下記の特性が重視され、それぞれ規格に基づく試験によって性能が検証されます。
〇材料の化学的特性(Material characteristics):
重金属及びフッ素含有量 / 揮発性固形物量
〇生分解度(Biodegradability):
一定期間分解環境下に材料を置いたときの、微生物の働きによる二酸化炭素発生量や
〇材料の化学的特性(Material characteristics):
重金属及びフッ素含有量 / 揮発性固形物量
〇生分解度(Biodegradability):
一定期間分解環境下に材料を置いたときの、微生物の働きによる二酸化炭素発生量や
酸素消費量に基づき、生分解度を算出
〇崩壊度(Disintegration):
一定期間分解環境下に材料を置いた時の、材料の崩壊度を、目開き2mmの
〇崩壊度(Disintegration):
一定期間分解環境下に材料を置いた時の、材料の崩壊度を、目開き2mmの
ふるいにかけて残存小片の重量を測定することで算出
〇環境毒性(Ecotoxicity):
材料の分解が終了した後のコンポストや土壌を用いて、植物の生育が阻害されないかを、
〇環境毒性(Ecotoxicity):
材料の分解が終了した後のコンポストや土壌を用いて、植物の生育が阻害されないかを、
発芽率やバイオマス量に基づいて評価
特に生分解度と崩壊度の試験は、認証の種類ごとに使用する植種源や温度条件、試験期間などが異なります。
特に生分解度と崩壊度の試験は、認証の種類ごとに使用する植種源や温度条件、試験期間などが異なります。
認証に関連する主要規格
適用範囲 | 規格番号 |
コンポスタブル(産業用) | EN 13432, EN 14995, ASTM D6400, ASTM D6868, AS 4736 |
コンポスタブル(家庭用) | NF T 51-800, AS 5810 |
生分解:土壌 | ISO 17556 |
生分解:淡水 | EN 14987 |
生分解:海水 | ASTM D6691 |
試験方法に関連する主要規格
適用範囲 | 規格番号 |
材料の化学的特性 | EN 13432 Table A.1 他 |
生分解度 | ISO 14855-1 (JIS K 6953-1 / ASTM D5338) ISO 14855-2 (JIS K 6953-2) ISO 14851 (JIS K 6950) ASTM D6691 |
崩壊度 |
ISO 16929 (JIS K 6952) ISO 20200 (JIS K 6954) |
環境毒性 | OECE guideline 208 ASTM E1676 |
バイオベース認証システムの種類
植物・生物由来の素材によってつくられたバイオベース材料について、そのバイオマス量に基づく認証を発行するシステムが存在します。バイオマス量は、自然界における放射性炭素同位体(14C)の濃度が、天然系(生物系)由来の場合はほぼ100%である一方、石油系(化石系)由来の場合はほぼ0%であることに着目し、材料に含まれる炭素量における14Cの割合を求めることによって算出します。
現在運用されている代表的な認証は下記の通りです。
現在運用されている代表的な認証は下記の通りです。
《DIN CERTCOのDIN-Geprüft認証》
《TÜV AUSTRIAのOK biobased認証》
《USDA: 米国農務省の認証》
日本では、日本バイオプラスチック協会(JBPA)がバイオマスプラ認証の識別表示制度を運用しているほか、日本有機資源協会(JORA)が環境商品一般に対するバイオマスマークの運用を行っております。
お問い合わせ先 担当:藤岡 博明 TEL: 03-3727-7111