プラスチック材料評価試験

傾斜面トラッキング試験

電気自動車向けの高電圧傾斜面トラッキング性試験

近年急速に普及しつつある電気自動車(EV)は、さらなる大容量化・高出力化・高速充電化が必要とされます。これは日本だけではなく、欧州や米国そして中国を含めた全世界的な動きで、官民および業界の垣根を超えて次世代電気自動車の仕様の枠組みが作られつつあります。さらに、これに加えて、自動運転、IoT, コネクテッドカーなど、その進化には目を見張るものがあります。電気自動車の大容量化・高出力化・高速充電化に欠かせない構成部品は、蓄電池・モーター・給電設備および制御装置ですが、これらのキーコンポーネントに使われる絶縁材料の電気特性、とりわけ耐トラッキング性能も今後一段と要求が厳しくなってきます。次世代および次々世代の充電電圧を下記に示します。今後、急速充電のために電圧は大きく引き上げられていきます。
EV
充電電圧の枠組み 現在 次世代
(2018年仕様書完成)
次々世代
(2020年仕様書予定)
充電電圧 100Vまたは200V 1000V 1500V

絶縁性能評価-耐トラッキング性および耐浸食性試験
(傾斜平板法、IEC60587、JIS C2136、ASTM D2303)

活電部の周辺の絶縁性能を確認する試験としてIEC60112やASTM D3638などに基づく比較トラッキング指数が用いられますが、試験可能電圧は600Vまでしか試験をすることが出来ません。
屋外で使用される高分子絶縁材料のトラッキング性を確認する試験方法としてIEC60587あるいはJIS C2136に基づく「過酷な環境条件下における電気絶縁材料の耐トラッキング性及び耐侵食性試験方法」があります。 45度傾斜させたサンプルの上下両端に電極を取り付け、電極の間に規定の電圧を印加し、電解液を上部電極から下部電極に向かって流します。トラッキングは下から発生し、下部電極から25mm上までトラッキングが発生する時間を測定します。これにより耐トラッキング性能(炭化)および耐エロージョン(浸食)特性を確認することが出来ます。
傾斜面トラッキング

過酷な環境下で使用される高分子絶縁材料

送・配電線や屋外電力設備などは、屋内で使用される機器と比較して高電圧で使用されています。これらの機器に使用される絶縁材料は磁器碍子、磁器碍管などが広く使用されています。しかしながら、これら磁器製絶縁部品は耐衝撃性が悪く破損しやすいことに加え重いためメンテナンス性が悪いというデメリットがあります。これに対して高分子材料は軽量で衝撃に強くメンテナンス性が高いというメリットに加え、対汚損性能が良いなどの理由から屋外絶縁材料への適用が進んでいます。また、東日本大震災以降は、耐震性の面からも高分子絶縁材料への注目が高まっています。 これらの高分子絶縁材料は電気的な絶縁性能評価以外に屋外で使用することに伴う様々な汚染環境に対する信頼性も確認することが重要です。
トランス

規格一覧表

試験名 規格番号 規格名 対象
傾斜面トラッキング試験 IEC60587 Electrical insulating materials used under severe ambient conditions -Test methods for evaluating resistance to tracking and erosion 過酷な環境下(屋外)で使用される高分子材料
JIS C2136 過酷な環境条件下で用いる固体電気絶縁材料―耐トラッキング性及び耐浸食性試験方法 過酷な環境下(屋外)で使用される高分子材料
ASTM D2303 Liquid-Contaminant, Inclined-Plane Tracking and Erosion of Insulating Materials1 絶縁材料

電気自動車向けの高電圧傾斜面トラッキング性試験
絶縁試験
高分子絶縁材料
絶縁試験

お問い合わせ先
担当:堀水 真
TEL:0551-42-5061

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